11月上旬にイギリスで開かれた国際児童図書評議会(IBBY)のコンファレンスはとても楽しく充実したもので、日本の広島原爆の児童書コーナーがもうけられて、『ヒロシマのピカ』とか、『はだしのゲン』の英語版等が売られていたり、イギリスという国柄か、インド系の絵本コーナーもあって(www.tarabooks.com)、私はお金があれば全部買いたいくらい(笑)素敵な絵本がたくさんありました。
また、今回の特別ゲストがダイアナ・ウィン・ジョーンズであったことから、日本のジブリ映画『ハウルの動く城』のワークショップが設けられていたりもしました。パネリストの作家たちは、Anglo-indianというインド系の作家たちが多かったです。あるひとりのスピーカー
が、「Literatureに関するConferenceは、決してConclutionに至ってはいけないんです。」と言っていたのが印象的でした。私たちは、カンファレンスでいろんな人と交流して、お互いにいろんな意見を交換して吸収して、そしてまたそれぞれのDirectionに向かって歩いていくんだと思います。
私たちのワークショップには、約10人のオーディエンスが来てくれました。学生から年配の方までいろいろでしたが、みなさん本当に熱心に聞いて下さいました。あるオーディエンスの方が、次のようなことを言っていました。「口承文化から書記文化に移っていく際に、口承文化への憧憬/リバイバルが起こることがあります。たとえばドイツでは、口承文化であるフェアリー・テールのリバイバルが起きました。そう
いうことが起きないかしら?口承文化はどこへ行くのかしら?」私は、分からなくて答えられなかったんです。私の横にいた先生は、「そうですね。そういう動きは世界各地であるんですよ。」と言っていました。そしてまた「口承文化はどこへ行くのかしら?」ということに関して、「昔はストーリーテラーはあちらこちらにたくさんいたんです。今はイギリスでは彼らはとても特別な人になってしまいましたね。」と続けていました。オーディエンスの女の子による、「今でも口承文化は生きてると思います。たとえば、おばあちゃんが孫に語るときとか。」という発言もありました。私
はこれまであまり考えてこなかったんですいけど、文字を導入していく際に、口承文化はどうなるのか、というのは大きなテーマかと思います。
私がラオスにいたときに、とても読み聞かせの上手な男の子が私たちのオフィスで働いていました。本の読み聞かせとか、紙芝居とか、本当に上手で、彼の周りにはいつも子どもたちがいっぱいでした。それは本当に素敵な、印象的な光景で、私は忘れられないんです。ラオスの口承文化が、彼の中に脈々と生きづいているような、そんな気がしました。
もちろんまだまだ考えはまとまりませんが、「Literatureに関するコンファレンスは結論に至ってはいけない」ということばに従って☆これをスタートにしてまたいろんなことを考えて、吸収していけたらいいなと思います!私はLiteracy Volunteer(小学校で子どもと絵本等を読む、というボランティア。)をはじめようと、友だちと計画中です。(私の場合は語学のハンデがあるのでちょっと難しいかもしれないんですが・・・)また報告しますね!
伊東幸恵(ICLCのメンバーで現在ロンドンに留学中)