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  ICLCの活動内容についてご紹介します。

理念と事業内容について

国際識字文化センター(ICLC)は、アジアやアフリカなど発展途上国が直面している子どもたちの識字教育(読み書き計算能力)や基礎教育の開発に向けて、1997年5月、5カ国(日本、インド、韓国、中国、米国)の有志によって国際NGOとして東京に設立されたものです。世界が直面している格差の問題の根源には、現在、世界で約10億人を超える読み書きの出来ない人々がいますが、彼らは貧困や病気や環境破壊の中で、非識字のために、人間らしく生きていくための知識や情報を得ることができない厳しい状況の中で暮しています。そのため国際識字文化センターは、アジア・太平洋地域の人権・環境・平和・教育・文化などの分野で、識字教育と深く連携しながら、国境を越えた多様な形での“識字教育“の実践を行っている非政府組織の専門家集団です。

21世紀の文明が内外から崩壊の危機に瀕している現在、国際識字文化センターは「ヒューマン・リテラシー(人間性の尊厳を向上させる識字教育)を推進しようと、教育・文化・コミュニケーションを通じてアジア地域でさまざまな識字教育活動を行っています。行動やネットワークは、アジア地域の全体に広がっています。そして何よりも豊かな「ひと」の生き方や「心の眼」を創り出していくことを重要な目的としています。もちろん誰でも参加できます。それぞれが持っている特技や表現力こそが”リテラシー”のプロジェクトの中では最も重要なものですから。ボランティア精神と情熱のある方を歓迎致します。

(*1998年5月、パキスタンの農村地域で私は、ノンフォーマル学校を二百校設立する式典に出席した時、教育大臣の口から次のような祝辞を聞きました。「今日、我が国には10数人のカディール・カーン博士のような科学者が存在している。識字教育は核開発など科学技術の発展に大きく貢献するものである。学校が増え識字率が向上することによって、我が国の核開発がますます進展していくことを希望する。云々」私はこれを聞き怒りが込み上げてきました。カーン氏とはパキスタンの原爆開発の父とも言われる著名な科学者です。もし識字が核開発のような目的のために使われるものならば、その識字は完全に間違っている。そして、咄嗟に私は教育大臣が発言した識字に関し、ヒューマン・リテラシーという新しい概念を考えついたのです。「識字は哲学や方向性を持たなければならない。識字教育とはただ単に読み書き計算ができるかどうかの技術能力の問題ではなく、豊かな人間性を有し、普遍的な目的や内容をめざすものでなくてはならない。人を不幸にし、人を殺す識字がこれまでの歴史でどれだけ推進されてきたことか、そしてそれは現在も続いている。文字によって表現される知識や技術は、人間のありかた全体に真摯なる責任をもたなければならない。識字とは人を生かし、争いをなくし、人間同士が信頼できる世界をつくるためにこそ存在する。」そう考えて、ひるがえって日本や世界の現実を考えるとき、現在の文字や知識や情報技術は人々が果たして幸せになるように使われているであろうかと思えました。式典が終了し帰宅した日の夕方、パキスタンがインドに対抗して初の原爆実験をチャガイ丘陵で行ったという知らせを聞いたのです。大江健三郎の定義集で、フランスの哲学者のシモーヌ・ヴェイユは、「不幸な人間に対しては、注意深くあり−どこかお苦しいのですか?と問いかけられる力を持てるかどうかに、人間らしい資質がかかっている」と言っているそうですが、その問いかけとはヒューマン・リテラシーの出発点で立脚点でもあります。ICLCは「他人に対してどこがお苦しいですかと問いかけられる力を養うともに、その苦しみの軽減のための具体的な実践を歩みだしたいと願っています。なぜなら人間は、時と状況が異なれば、だれでも同じような苦しみや悩みの環境に追いやられる存在だからです。ヒューマン・リテラシーのヒューマンとは、言葉での人間存在だけを意味するのではなく、なによりも人間的な行為や実践を実践していくなかで初めて獲得できる言葉を目ざしているのです。 田島責」




各事業の内容について
 1.すべての子どもたちに教育と本を読む喜びを!
    社会的に最も恵まれない子どもたちに「キラン図書館」


 2.子どもたちの声を聞いて!
    国境を越えた平和絵本の共同出版プロジェクト


 3.紙漉きが切り開いた持続可能な創造性を求めて
    自由な表現活動と自立を求めて


 4.人生や社会を自分の力でデザインすること
    絵地図分析の無限の魅力と可能性


 5.深刻な環境問題に向けてリテラシーのできること
    パキスタンの水俣ともいえるカスール市の環境破壊


 6.ことばや文字の表現による可能性を求めて
    文学と識字活動を結ぶ多様な表現活動


ICLCのこれまでの活動について
「ワークショップ」と「識字講座」の開催

ICLCに期待すること

組織とネットワーク
ICLCの組織は、活動の趣旨に賛同する個人会員と団体会員で構成されており、各国の多数の 専門家たちの協力を得ながら活動を行っています。
本部事務局は東京におかれ、現在それぞれの事業の実施責任団体として、パキスタンにはイスラマバード識字文化センター(Islamabad Center for Literacy and Culture, Pakistan (ICLCP)、インドにはシャクティセンター(Sakthi Center)、韓国にはICLC韓国委員会、ミャンマーにはICLCミャンマー委員会などがあり、本部事務局との綿密な連携により、諸事業を展開しています。財政的には、会員の会費と寄付を主要なものとし、必要な事業に応じて国際交流基金やその他NPO、企業、公共団体、民間ボランティア組織などの支援によっています。

ICLCのホームページ    http://www.iclc2001.org/ 
メールでの問い合わせ先:   iclc2001@gmail.com